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一般的に月日が経つと悪くなってしまうというイメージですが無垢材については必ずしもそうではありません。無垢材のフローリングは年数が経つとその色合いが変化していきます。つまり、時間の経過とともに味わい深い色へとその姿を変えていくのです。ここでは代表的な素材とその変化傾向、無垢材の色が変わる理由、経年変化の注意点を紹介していきます。
代表的な素材とその変化について紹介していきます。素材によってもその変化の仕方は多種多様です。
色の変化が特徴的な無垢材としてよく知られているのが、アメリカンブラックチェリー・チーク材・パープルハートなどです。
アメリカンブラックチェリーは淡いオレンジ色から深みのある琥珀色になります。チーク材は元々の色ムラが落ち着き、スジやシミが薄れるようなイメージです。
パープルハートは経年変化前から色味が変わっていき、元々の鮮やかな紫色からワインレッドのような色になります。
経年変化と共に色が濃くなる無垢材の代表は、オーク・タモ・クリ・パイン材・カバザクラ・メープルなどです。
タモやクリは黄褐色に変化していきますが、オークはそれよりも少し濃い色になっていきます。
パイン材は白木の明るさを失っていき、飴色のような落ち着いた色合い。カバザクラやメープルは、目立つような大きな変化はしません。色味に深みが出て落ち着いた印象になっていきます。
色が明るくなる素材の代表は、ウォールナット・アッシュやバーチなどの熱処理材・タガサヤンやアジアンブラックなどです。
ウォルナットは紫味や黒味が特徴ですが、それが失われて赤茶色へ。アッシュやバーチなどの熱処理材は元々の濃い色が明るくなっていきます。
タガサヤンやアジアンブラックは、特徴である黒味を残し明るめのプラン色になっていきます。
無垢材の色が変わる理由の主なものは「日光」です。木材に含まれるリグニンという成分は紫外線に敏感で、それを吸収し分解する家庭で色合いが変わっていくのです。
日光を完全に遮断することは難しいため遅かれ早かれ、無垢材の色は変わっていきます。
経年変化は時間が経てば必ずしていくものです。ただしそこには注意点があります。
例えば養生テープをフローリングに直接貼る、養生自体が不十分といった場合です。この場合、養生をしている部分とそうでない部分で色味の差が出てきます。
また、中には1ヶ月も経たずに色味が変化してしまう無垢材もあります。そのため、引っ越し直後に小物やラグなどを定位置に置くのは避けましょう。小物やラグを置いてある位置とそうでない部分に差が出てしまいます。そのため、最初は全体的に日を当て、色味が落ち着いた頃に置くようにします。