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住宅をと考えた時、何を採用するのかを考えるのは楽しい面もあれば、その後の生活を左右する重要な部分なので、じっくりと考慮しなければなりません。
ファミリークローゼットも採用を迷うものですが、中には失敗したと感じる人もいるようです。なぜファミリークローゼットが失敗してしまうのか。その必要性についてもいろいろな角度から見てみるとしましょう。
ファミリークローゼットを設けることで、上着やバック、靴などを部屋と離隔する「ゾーニング」が実践できます。
靴や上着に付着したウィルスが広がるリスクを抑える、あるいは出かける際の利便性などのメリットがありますし、洗面所に直行できるなど動線に工夫することで、さらに便利な家となります。
ファミリークローゼットは利便性がある一方で、それなりにスペースを必要とします。
狭いようでは機能性が劣りますので、設置する場合、ある程度広さが求められるのですが図面で見た広さと実際の広さがマッチせず、不十分な広さのファミリークローゼットになってしまうケースがあります。
図面では「十分な広さ」だと実感できても、実際に完成したファミリークローゼットを利用する際にギャップを感じるでしょう。特に実際に鞄や上着を置くと狭く感じてしまい、中途半端なスペースになってしまうかもしれません。
ファミリークローゼットの利便性は、設置場所によって左右されます。
玄関のように利便性の高い位置にあれば良いのですが、玄関から遠く、動線の悪い場所に設置してしまうとファミリークローゼットの使用そのものが面倒になるでしょう。やがては使用しなくなったり、物置・倉庫など本来の目的とは異なる形での使用となってしまうケースも見受けられます。
収納レイアウトがニーズと異なると、不便だと感じてしまうものです。
例えば靴が多い家庭なのに衣服をかけるスペースばかりになってしまえば、靴を収納しきれなくなってしまいます。逆に靴が少ない家なのに靴の収納スペースばかりとなれば、やはり便利だとは言えないでしょう。
いわゆるデッドスペースができてしまうような作りとなることで、「ファミリークローゼットなんて作らなければよかった」となってしまうのです。
ただ単にファミリークローゼットを設置するかしないかだけではなく、設置するのであればどのようにアクセスするのか、どこにドアを設置するのかといった細かいディティールもこだわる必要があります。
特に考えるべきは、両手が塞がっている状態での使用です。ファミリークローゼットは利用するシチュエーションを想定し、利便性を追求することが重要です。