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家の傾きについては、敏感な人もいれば気にならないという人もいます。しかし、傾きが大きくなると人は影響を受けやすく、ストレスを受けて体調不良になってしまう事もあるのです。ここでは、家の傾きに関わる健康被害について詳しく解説します。
多少の傾きであれば気付かない人も多く、生活に支障をきたすほどの影響はほとんどありません。しかし、傾きが大きくなると、生活に支障が出ることがあるのです。
傾きが1000分の10を超えると、生活に支障が出るとされています。1000分の10を角度にすると、約0.57度です。0.57度と聞くと大した角度ではないようですが、住宅でこの角度の傾きは、大きな健康被害が起こってもおかしくありません。傾きに敏感な人であれば、頭痛や吐き気などが起こり、住み続けることが困難な状況になる可能性もあります。
傾きが1000分の15を超えると、三半規管を傷めたり、自律神経が乱れたりする恐れがあります。床の傾きと自律神経に関係があるのは意外なようですが、住宅の傾きはそれほど健康に影響を与えるのです。
傾きが1000分の6になると、多くの人が違和感を感じます。家の中を歩いていると、傾いている方向に引っ張られている感覚がでることもあります。身体に負担がかかるため、肩こりや腰痛を引き起こすケースもあるでしょう。傾きに敏感な人は、頭痛やめまいを引き起こしたり、気分が悪くなったりすることもあります。
敏感な人であれば、1000分の3以下の傾きでも違和感を覚えます。1000分の3以下の傾きであれば、地盤や住宅に瑕疵がある可能性は低いとされており、新築基準でも問題のない程度です。個人差はあれど、健康被害を引き起こすほどの傾きではありません。しかし、車や船で酔いやすい人や平衡感覚に敏感な人は、1000分の3以下の傾きでも不快感を感じるケースがあります。
不同沈下とは、建物が不均一に沈下する現象です。対して、建物が均等に沈下することを等沈下といいます。不同沈下の場合、建物が局所的に沈むため、負荷が一か所にかかり建物へのダメージが大きくなります。不同沈下が起きると建物や健康に悪影響があり、深刻な被害を引き起こす可能性もあります。