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健康住宅として自然素材の家は魅力に溢れていますが、家に求めるポイント・好みによっては、合わない方もいらっしゃいます。
自然素材の家が合う方と、合わない方の特徴についてまとめました。
健康住宅によく使われる自然素材には、多くのメリットがある一方で、建築コストがかかる・傷がつきやすいといったデメリットもあります。
無垢材には色ムラや節目が目立つもの、木目が不揃いなものも。自然素材の魅力の一つとして楽しめる方・好む方には、自然素材の家をおすすめできるでしょう。
自然木から作った素材は、一つとして同じものがありません。それを職人の手作業で一つずつ作り上げていくため、仕上がりの木の見た目や、質を均一に揃えるのは困難です。自然木の木目のばらつきや、色ムラなどがどうしても気になる方には、自然素材の家をおすすめできません。
また自然素材の家は素材の特性上、傷や汚れがつきやすいものです。新築時の状態をいつまでも保ちたいという方の中には、汚れや傷に敏感な方もいらっしゃるでしょう。少しの傷でも気になる方には、自然素材の家は不向きかもしれません。
また自然素材の家は一般的な住宅に比べ、建材や施工費などのコストが高くなります。そのため建築費用を抑えたい方にもおすすめできません。
木の色ムラや傷などが気にならず、コストがかかっても自然素材にこだわりたいという方でも、自然素材にアレルギーを持っている可能性もあります。健康最優先ですから、その場合も自然素材の家を避ける必要があります。
化学物質を使用した合板などの素材に比べ、自然素材はどうしても傷や汚れがつきやすくなります。傷や汚れは、逆にいえば自然素材の個性です。生活する上での多少の傷は仕方ないと考えましょう。
自然素材の家で失敗する方の特徴の一つとして、「新築時の状態をいつまでも保っていきたい」と完璧を求め、過剰に神経質になってしまうことがあげられます。
自然素材の家と長く付き合うには、生活過程でついた傷や汚れに愛着を持つことが大切です。傷や汚れには必ずエピソードがあるもの。子供の成長の証や家族の思い出の一つと考えれば、自然と愛着も湧くでしょう。
初めは気になっていた傷や汚れも、時間が経つにつれて自然になじみ、その家になくてはならない味へと変化することも。またどうしても気になる深い傷は、修繕することも可能です。
自然素材の良さだけでなく、デメリットについてもあらかじめ把握しておくことで、失敗の可能性も低くなります。
家を建てるのは「一生に一度の高い買い物」という方がほとんどではないでしょうか。生涯住み続ける家だからこそ、素材選びはじっくり時間をかけて行いたいものです。
素材選びで不安や不明な点がある場合は、自然素材の家に対応する工務店や専門業者に問い合わせたり、インターネットや書籍などを活用して情報を集めたり、十分に調べるようにしましょう。
自然素材にあまり詳しくない業者に依頼したり、よく調べずに素材を購入したりすると、後から自然素材でないことがわかる・加工不良など、希望していたような自然素材の家にならない可能性も。そういった失敗を防ぐためにも、素材選びには特に時間をかける必要があります。
家一軒丸ごと自然素材を使うと、費用はかなりかさみます。さらに素材によって価格も変動するため、断熱材から内装・塗料・接着剤まで、すべてを自然素材でまとめると、予算を超えてしまう可能性も。
予算から大幅に膨らむことがないように、バランスをみて必要な素材を選択すると良いでしょう。
素材の一部に化学物質が使用されているものを採用する場合は、家族のアレルギーを事前に調べておくことが重要です。
また、すべて自然素材にこだわりたいと考えている方は、依頼する工務店と費用面について十分に相談を重ねることをおすすめします。
乾燥状態が悪い無垢材は、反りや曲がり、場合によって割れが生じることもあります。無垢材は十分に乾燥させたものを使用することが大切。乾燥方法としては、機械で乾燥させた無垢材ではなく、できれば自然乾燥させたものが最適です。
また塗り壁材として、漆喰や珪藻土などの自然素材を使う場合は、乾燥で縮み、ひび割れができることもあります。
家を建てた後に、反りや曲がりなど伸縮する恐れのある無垢材を使う場合は、大工さんの高い技術が必要になります。腕のある大工さんに依頼するにはコストもかかるため、工事費の相談を行うことも大切です。
自然素材の家は手入れが面倒だと思っている方が多いようですが、実際にはそれほど手間がかかりません。
無垢材のフローリングは、掃除機をかけた後、雑巾やフローリングワイパーなどを使用して乾拭きします。汚れが気になる場合は、硬く絞った雑巾で拭いた後、乾いた雑巾で拭けばOK。
フローリングに物を落とす・重いものを置くなどの理由で床がへこんでしまった場合は、湿らせた布をあててスチームアイロンをかけると、木が膨張してへこみが目立たなくなります。
壁の軽い汚れは、消しゴムやきつく絞ったスポンジなどで落とせます。また、サンドペーパーで少し削って汚れを落とす方法もありますが、削りすぎに注意しましょう。