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ハウスダストや汚染された空気、ストレスなどをきっかけに発症する喘息。どんな家に住めば喘息の症状を改善できるのでしょうか?こちらでは、喘息を引き起こす原因からどのようなことに気をつけて家を建てるべきか解説しています。
子どもも大人も、喘息を引き起こす原因はそれぞれ異なります。
ハウスダスト(ダニの死がいやフン、カビ、動物の毛など)によるアレルギー反応、ウイルス感染による気道の炎症、タバコの煙・排気ガスなどの大気汚染物質、ストレスなどが主な原因。
子どもの場合は、ほとんどがアレルギー体質で、アレルゲンをきっかけに発症することが多いようです。
喘息は慢性的に気道の炎症を繰り返すことによって、ますます敏感に反応するようになり、何度も発作が起きる悪循環に陥ります。そうなると気道の壁が厚く硬く変化していき、治療が難しくなってくるため、治療だけでなく喘息を悪化させる要因を避けなくてはなりません。
アトピー性の喘息であれば、アレルゲンを遠ざける必要があります。大気汚染物質や化学物質のない空気のキレイな環境の中で過ごすことや、ストレスを溜めないよう気分転換をしたり十分な睡眠をとったりすることが大切です。
喘息を患っている人が気をつけなければならないのは、ハウスダストを避けることや室温を一定に保つ(寒暖差をつくらない)ことなどです。喘息は極端な温度差を感じると発作が起きやすくなるため、各部屋の温度が一定に保たれている環境が◎
木造建築において、自然素材を使うことにはたくさんのメリットがあります。まず、木は断熱性に優れているため、夏は涼しく、冬は暖かいという心地よさを提供し、これによって寒暖差も緩和されます。
また、湿気が多い季節には、木が湿気を吸い、冬の乾燥した時期には、水分を放出してくれるため、湿度管理の役目も果たしてくれます。化学物質を含まない木材を使えば、人体に害を及ぼす心配もありません。
換気システム、全館空調、そして自然素材を使うなど、喘息を予防するための家づくりの方法はさまざまです。ご自身のこと、あるいは家族のことを考えた家づくりで、健康な生活を送りましょう。
全館空調なら、家中の各部屋の温度を調整し、一定に保ってくれるため、極度な温度差は発生しにくく、カビやダニの原因となる湿気を予防することもできます。ただ、ハウスメーカーによっては、全館空調を取り入れずとも、1台のエアコンで、家全体の室温を上手に調整できる家づくりを提案してくれるようです。
全館空調の初期費用は決して安くありませんので、できる限り費用を抑えたいと考えている方は、後者の方法で家づくりをおこなってみてはいかがでしょうか。
ハウスダストや大気汚染物質などを排出するには、機械式のファンを用いて室内の空気を計画的に入れ替えられる「24時間換気システム」の導入をする方法もあります。そのタイプには、強制的に給気と排気どちらも喚起するものと、給気か排気のどちらかを喚起するものなど、方式は3種類あります。住宅の構造や、取り付ける場所によって最適な方式は異なるため、注文住宅で建築する際は担当のハウスメーカーとよく話し合って、換気システムを設置してください。
また、部屋の空気を入れ替えるだけでは、ハウスダストがいないきれいな環境にするには不十分です。部屋中をきれいな空気で満たすためには、汚染物質などを含む外気を浄化装置できれいにしてから、給気する必要があります。換気システムを導入する際は、浄化装置の取り付けも忘れないようにしましょう。
喘息は、気道が炎症を起こして狭くなり、空気が通りにくい状況になる病気です。健康な人なら問題ないわずかなほこりやタバコにも敏感に反応し、発作を起こします。発作が起きるとせきやたんが止まらず、呼吸をする際に「ゼーゼー」や「ヒューヒュー」などの音が出て息苦しくなってしまうのが特徴です。
子どもによく見られる病気ですが、大人でも喘息に悩まされている人はたくさんいます。家づくりの変化によってアレルゲンが増加したことや大気汚染、化学物質、ストレスなどをきっかけに発症することがあるようです。