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1日の過ごし方までも変えてしまう睡眠の質。こちらでは、不眠症や過眠症といった睡眠障害の原因や、症状を改善するための家づくりについてまとめています。
睡眠障害の原因は、「心理」「身体」「精神医学」「薬理学」「生理学」などに分類されます。
この5つの原因によって、睡眠障害は引き起こされてしまうのです。心当たりがあればまずは医療機関での診察・検査をおすすめします。原因がすでに分かっている場合は、治療といった対処と同時に睡眠環境を整えていきましょう。
寝室の状態はどうか、適切な温度になっているか、照明に問題はないか。寝室の環境に問題があるなら、ご自身が眠りやすい環境に変えることですぐに改善されることもあるのです。
寝室は自然素材を使うと、睡眠の質がよくなると言われています。有害物質が含まれていない無垢材や漆喰(しっくい)、珪藻土(けいそうど)などがあり、自然素材を使用した寝室は流れる空気が心地よいそう。また、寝室に限らず家全体で温度が一定に保たれていたり、ハウスダストの心配がいらない換気システムが取り入れられていたりすると、より快適に過ごせます。
人は1日に6~8時間ほど睡眠をとります。1日の3分の1は寝室で過ごしていることになるでしょう。寝室の環境を寝心地のよいものに変えると、気持ちよく目覚めることができ、日々の過ごし方まで変わっていきます。明るい毎日を送るためにも、自然素材や断熱、空調にこだわった家づくりが大切です。
睡眠障害とひとくちに言っても、熟睡できていない不眠症や日中に強烈な眠気が襲ってくる過眠症、活動サイクルと体内時計のリズムが合っていない概日リズム睡眠障害などがあります。睡眠に関して何らかの問題を抱えている状態を総じて「睡眠障害」と呼ぶのです。
などで、これらの症状が慢性的に続くと何らかの睡眠障害を抱えている可能性が高いと言われています。良質な睡眠がとれていないと仕事で良いパフォーマンスができず、場合によっては他の病気を悪化させる原因になることも。つい軽視しがちな睡眠ですが、人が生活するうえでとても大切な役割を担っているのです。
眠れない、または眠りすぎるという睡眠障害でも多い原因は、何らかの病気です。精神科ではうつ病、不安障害、統合失調症などで睡眠障害が起こります。また内科の病気にも不眠になったり過眠になったりするものがあります。病気が原因の睡眠障害は、元になっている病気の治療が必要です。純粋な不眠症ではないと判断するためにも、専門家への相談をおすすめします。
睡眠自体の異常とは、他に病気がなく、睡眠以外に異常行動や症状がないことを指します。つまり純粋に不眠症であると言えますが、眠れないのはとても辛いことです。
単純な睡眠障害は、精神科のクリニックや心療内科で診察してもらえます。睡眠障害専門のクリニックや外来もあるので、相談してみましょう。ほかにも、脳疾患のナルコレプシー、睡眠時に呼吸停止や低呼吸になる睡眠時無呼吸症候群などの睡眠障害もあります。
睡眠に伴って異常な行動や症状が見られることがあります。代表的な夜驚症(やきょうしょう)は、寝ていたのにもかかわらず突然起き出して叫び声をあげる症状が見られます。数分か十数分で落ち着きますが、起きたときに覚えていないという特徴があります。就学前あたりから小学校低学年の子どもに多い症状ですが、様子を見ておけばいいでしょう。
夜尿症はいわゆる「おねしょ」ですが、小学校に入っても続く場合には睡眠に伴う症状となり、本人の意思とは無関係に起こるものです。「失敗した」という気持ちが大きくなるため、落ち込むこともありますが、家族でのサポートが大切です。
よく眠っているときに金縛りにあうという人は、睡眠麻痺と呼ばれる症状です。眠っていて全身脱力しているのに、意識は覚醒しているという状態で、不規則な生活や睡眠不足、過労やストレスなどで起こります。人が上にのっている、部屋に誰かいる、耳元で誰か囁いているなど、心霊現象のような体験をする人もいますが、ほとんどの場合幻覚です。
眠っているのに夜中に冷蔵庫の中のものをあさって食べるなど、夢遊病のような症状は、睡眠関連摂食障害と言います。睡眠時に過食症が現れるもので、ダイエットによるストレスが主な原因です。自覚がないことが多く、ダイエットをしているのに体重が増加するということが起こります。